医療現場で働く看護師の皆さんなら、夜勤中の病院がいかに静寂に包まれ、時として不可解な現象に遭遇することがあるかをご存知でしょう。今回ご紹介するのは、とある総合病院で実際に起きた、論理では説明のつかない恐怖体験です。
この話は、関東地方にある12階建ての総合病院で夜勤を担当していた看護師のA子さん(仮名)から直接聞いた体験談です。A子さんは看護師歴15年のベテランで、「どんな緊急事態でも冷静に対処できる」と同僚からの信頼も厚い方でした。
午前2時に響く不可解なナースコール
事件が起きたのは、A子さんが内科病棟の夜勤を担当していた、ある冬の夜のことでした。時刻は午前2時を回ったばかり。病院内は静寂に包まれ、患者さんたちも深い眠りについている時間帯です。
「その日も普段と変わらない夜勤でした。巡回も終えて、ナースステーションで記録を整理していたんです。すると突然、『13階、305号室』からのナースコールが鳴り響いたんです』」
A子さんは一瞬、自分の目を疑いました。なぜなら、この病院は12階建てだからです。13階など存在しないはずなのに、モニターには確かに「13F-305」の文字が表示されていました。
「機械の故障だろう」と思い、コールを切ろうとしましたが、ボタンを押しても消えません。それどころか、コール音は次第に大きくなり、まるで緊急性を訴えるかのように鳴り続けました。
同僚たちも目撃した異常現象
騒音に気づいた他の看護師たちも駆けつけてきました。皆で確認しましたが、やはりモニターには「13F-305」の表示が。しかし、実際に13階へ向かうエレベーターボタンも階段も存在しません。
この現象は約10分間続いた後、突然ぴたりと止まりました。まるで何事もなかったかのように。しかし、A子さんたちの恐怖体験はこれで終わりませんでした。
調査で明らかになった恐ろしい事実
翌日、A子さんは事務長に相談し、病院の設計図や建築記録を調べることにしました。すると、そこには信じられない事実が記載されていたのです。
実は、この病院は建設当初、13階建ての予定で設計されていました。しかし、建設中に起きた事故により、13階部分の建設は中止となり、12階建てで完成したのです。
建設記録によると、13階の鉄骨工事中に作業員が転落事故で死亡。その後も不可解な事故が続き、工事関係者の間で「13階は呪われている」との噂が広まった。結果として、病院側は13階の建設を断念したという。
古いカルテに隠された秘密
さらに調査を進めると、病院の古いカルテ保管庫で奇妙な記録を発見しました。それは「13階305号室 患者番号:なし 氏名:不明」と記載されたカルテでした。
このカルテには、建設事故で亡くなった作業員の情報が断片的に記録されていました。彼は工事中の事故で重傷を負い、まだ完成していない13階で息を引き取ったとされています。
興味深いことに、この体験談は深夜の電車で遭遇した不可解な現象や職場での怖い体験と同様に、深夜の時間帯に起こる超常現象の典型例と言えるでしょう。
「忘れられた患者」の正体
病院関係者の証言を総合すると、13階のナースコールはその作業員の魂が助けを求めているサインではないかと考えられています。完成することのなかった13階で、彼は今も治療を待ち続けているのかもしれません。
A子さんはその後も何度か同様の現象を体験しました。しかし不思議なことに、「13階の患者さん、安らかにお休みください」と心の中で語りかけると、コールは静かに止まるようになったといいます。
現在も続く不可解な現象
この病院では現在も、不定期に13階からのナースコールが鳴ることがあるそうです。特に作業員の命日とされる日には、必ずと言っていいほど現象が起こります。
A子さんによると、最近では若い看護師たちの間で「13階の守護霊」として親しまれているとのこと。まるで赤い服の少女のような都市伝説のように、病院内で語り継がれているのです。
医療現場に潜む不思議な現象
医療現場では、生と死が日常的に交錯します。そのような環境だからこそ、科学では説明できない現象に遭遇することも少なくありません。
この話は、呪われたトンネルの体験やコンビニでの不思議な出会いと同じように、私たちの身近な場所で起こりうる超常現象の一例です。
皆さんも医療施設を訪れる際は、そこに眠る無数の物語に思いを馳せてみてください。そして、もし夜間に病院内で不可解な音を聞いたなら…それは「13階の患者」からのサインなのかもしれません。
体験者からのメッセージ:
「この話を聞いた皆さんには、医療従事者への感謝の気持ちを持っていただけたらと思います。私たちは見えない存在にも支えられながら、患者さんの命を守り続けているのですから。」
コメント